サービス特性を押さえて機会損失防止と売り上げアップ

サービスの特性を知っておくことで、ポイントを押さえたマーケティングを行うことが可能になります。特性を知った上で、強みを効果的にアピールしつつ、弱みを補完する対策を行います。

目次

サービスの無形性

無形性は、サービスには形がなく、目には見えないということを表します。美容院を思い浮かべてください。セットされた髪型を売っているのではなく、髪を整える技術を売っているので、そのサービス自体は目に見えないわけです。

初めて行く美容院って、腕がいいかとかセンスが合うかとか、わからないから不安よね

不安だとお客さんは来てくれません。サービスを「可視化」して顧客の不安を抑え、気持ちを引きつける必要があります。例えば、店頭に自社の得意なスタイルの写真を飾ったり、おしゃれな外観にしたりすることで、サービスの見える化を図ります。

無形性への対策としては、ほかにインターネットサイトやメルマガでの写真や動画の掲載、無料体験などが考えられます。

サービスの非均一性

非均一性は、サービスはいつでも同じとは限らず、提供する人や機会ごとに異なるということを表します。そのため、定期的に顧客満足度を調査して品質管理を徹底することなどが求められます。

いつもの美容師さんと違う人に担当してもらったら、ちっともイメージ通りにならなくて不満!

こうなると、お客さんはがっかりして次回は来店してくれないかもしれません。できる限りいつも通りのサービスを提供するための対策が必要です。

例えば、顧客の声をサービスに反映するための手順をマニュアル化したり、教育を通じてサービスと技術の標準化を図るといったことがあげられます。

サービスの同時性

同時性は、その時受けるサービスが全てであるということ表します。

美容院のイスに座り、鏡に向かって髪を切ってもらうその瞬間は、先取りもできず、貯めておくこともできません。テレビの生放送や舞台のようなもので、顧客にサービスを提供して価値を生み、対価を受け取ることができるのは「その時」だけです。

ただし、テレビの生放送や舞台、講演会といったようなサービスは、ライブ配信や動画提供といった対策をとることで、より多くの顧客にサービスを提供できます。

サービスの消滅性

消滅性は、サービスの機会損失を表します。サービスの同時性でも述べたように、「その時」を逃すとサービスを提供する場は消滅してしまいます。

休みの日にヘアカット行ったら、1時間待ちだって言われて帰ってきちゃったけど、そういうこと?

機会損失を防止するには、その時、その場にいる顧客に確実にサービスを提供することが必要になります。

対策としては、休日に混雑するのがわかっている場合、平日割引を行い、需要を平準化する方法が考えられます。美容師のシフトを調整して、休日の供給を増やすことも考えられます。

一般的にサービスの消滅性への対策として、予約システムを導入する、帰ってしまう顧客を減らす待ち時間の工夫、供給管理としてのセルフサービス導入、臨時従業員の雇用などがあげられます。

まとめ

以上のように、サービスには無形性・非均一性・同時性・消滅性という、製品とは違う特性があります。このことを踏まえた上で対策を行うことが、サービス品質を高め、顧客満足度の向上を図るために有効です。

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